2019年の7DRLはカードローグライクがトレンド⁉

今年も始まりましたね、7DRL。

7DRLとは

7 Day Roguelikeの略称です。ローグライクゲームを7日間で制作し、完成したゲームを公開するイベントです。年に一度(3月)開催されており、参加者が制作したゲームはweb上あるいはダウンロードして遊ぶことができます。イベントページはこちら

今年の傾向

7DRLで公開されているゲームはNetHackやAngbandといった古典派ローグライクの派生系がメインです(これは毎年の傾向)。それだけでなく、アクション、サバイバル、パズル、カード(デッキ構築)等々の要素とミックスしたローグライト寄りのゲームも少数ですが公開されています。私が7DRLで注目しているのは後者の方のゲームです。

今年のゲーム一覧をざっと見るとカードローグライクが多いな~、という印象を受けました。数えてみると去年が3作で、今年は現時点で倍の6作公開されています。他の要素(アクション、サバイバル、パズル)を取り入れたローグライクは横ばいあるいは減少していました。これはカードローグライクがフィーチャーされる年になる予兆ですかね。

カードローグライクが人気なのは・・・

やはり『Slay the Spire』がカードローグライクという新しい分野を開拓したおかげでしょうか。本作に感化されて制作された作品が1年ほど経って世に出回ってきている気がします。

特にその影響はスマホゲーム界隈で顕著だったと感じます。実際、2018年はたくさんのカードローグライクが制作されていました。個人的には『Look, Your Loot!』と『Night of the Full Moon』が2018年の2大スマホローグライクでしたね。
カードローグライクはタッチ操作がメインなのでスマホゲームとしての親和性の高さがポイントでしたね。(NethackやDCSSをスマホでプレイするのは結構大変) 少し脱線してきました、話を7DRLに戻します。

注目の7DRL作品は?

7DRLでのカードローグライクいえば去年の『Patient Rogue』です。私が初めてプレイしたときはやっぱり新鮮でしたね、こういうローグライクも有りなのかと。今年はその衝撃を上回る面白い作品が公開されているのでそちらを少し紹介します。


Forward_Underworld
タイトル通り、前進して敵を倒していき昇天を目指す。
『Forward』です。本作は自キャラカードを3x3に置かれたカードの上を動かしていくローグライクとなっています。"Forward"という名の通り、自キャラの移動は前進or斜め上のみで、後退はできないようになっています。

この手のカードローグライクの移動方法として、神経衰弱のように並べられたカード上を自由に選ぶ形式が多かったように思います(Patient Rogueもその形式)。実質的に全てのカードを選ぶことができるので、この形式だと配られるカードの方が重要で選択の順番はあまり問題にはなりません。

しかし、本作では並べられたカード上を前進方向にしか選べない(3択のうち2択は選べない)という制限をつけることで「進行方向を左斜めではなく上あるいは右斜めにしていれば・・・」という後悔が生じます(゚Д゚;) この形式が本作のリプレイ性を高めることに成功しています。

また、選べる職業が4種類あって装備(アイテム)とステータスに各々の特色がでているのでいろんなビルドを試してみたくなるのもポイント高いです。

10分くらいでクリアできるコーヒーブレークローグライクでもあるので、手軽に出来ます。プレイ時間は長すぎず、短すぎずといった感じで絶妙なバランスだと思いました。

恐らく、"Fun"部門と"Aesthethics"部門でトップスコアの評価がされるでしょう。個人的には現時点で7DRL2019の最優秀作品だと思ってます。

終わりに(補足)

7DRLがitch.ioで開かれる前(2017年以前)のリザルトページをみると感じると思いますが、新規お断りな雰囲気がありました。当時、Nethackを始めたばかりだった私は「ここは神聖な領域なんだ、手を出してはいけない・・・(' Д ')」と思って立ち入ることはありませんでした。(終)

という冗談はさておき、開催場所をitch.ioに移行してからは7DRLが物凄くフレンドリーになりましたね。ゲームの一覧も画像表示+タグ付けされて、ぱっと見てどういうジャンルなのかもわかりやくなりました。

また、ジャンルの多様化やクオリティ、グラフィックの向上(テキスト⇒ピクセルアートや3D)が見られます。おかげでローグライクに興味があるorはじめたばかりの人でも7DRLで公開されているゲームを気軽に楽しめるようになったと思います。

これからは7DRL作品でも「これは!!」と思うものがでてきたら、紹介していくつもりです。

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