DCSSで上達するために大事な5つのこと

4月は某感染症の影響で学校がお休みになっていたのでDCSSをとにかくやりこんでました。今年の目標だった40,000ターン以内の15ルーン脱出を無事達成できたのでひとまずは満足。
5月から授業が始まるので、しばらくDCSSをやる時間が取れそうにない('Д')
これまでに得た知見を忘れないために、私が考えるDCSSが上手くなる(ひいてはローグライク全般に通じるかもしれない)方法について書いていきます。



1. Akrasiac上位ランカーのプレイスタイルから学ぶ

15ルーンTAランカーを目指すのであれば、akrasiacでトップスコアを出しているプレイヤーたちのmorgue(スコアをクリックすると見れる)を見て学ぶこと、これに尽きます。特に注目するべきポイントは、
  1. 各ルーン分岐攻略時にレベルをどれだけ上げているか(e.g. Lv14で獣分岐ルーン)
  2. 何ターンでレベルをどれだけ上げているか(e.g. 5000ターンでLv14)
  3. 各スキルの上げる順番とスキルレベルの上げ方(e.g. 序盤はUC11まで極振り)
  4. ルーン分岐の攻略をどういう順番でしているか(e.g. スライム→霊廟→パン→...)
  5. 頻繁に用いているアイテム、魔法は何か(e.g. wiz杖、Lamp of fire、passage of golubria等)
ここらへんですね。バージョンの古い(0.17以前の)morgueだとスキルの上げ方が残ってないため、あまり参考になりません。なのでバージョン0.18以降のmorgueを参考にすると良いでしょう。

もちろん、上位ランカーのmorgue全てが参考にできるわけではありません。自分自身のプレイスタイルと異なる構成で脱出している(私の場合だと魔法職全般)方、アイテム運が強烈に恵まれている方(これを私は接待crawlと呼んでいます笑)に関しては再現性に欠けるので、これらは真似しようと思っても無理だな、って感じで諦めます。私が思うに、100位以内に入っているのは運も実力のうちって感じのmorgueがほとんどなので逆に参考にならないと思ってます。(参考になるとしたら、Gn-Cheiに目覚めた時くらいですかね。)

あなたはどんなプレイスタイルでDCSSを攻略するのが好きor得意ですか?ここはTAをやるうえで結構大事なポイントです。

「何が自分に合ってるかよくわかんないけどランカー入りしたい。とりあえずランキング上位勢がプレイしているGnNe^CheiでTAしてみよう!」

これではおそらく上手くいきません。(※Gn-Cheiのプレイスタイルが合えば問題ないです、むしろDCSSランカーの素質あります)なぜかというと、ランカー入りを狙うということはどれだけゲーム数をこなせるかにかかっているからです。自分に合わないスタイルでやるのはしんどいし、頑張ろうにも続かないでしょう。
自分に合う(好きになれれば最高)プレイスタイルを見つけ、何十回、何百回死んだとしてもめげずに頑張れること。これは15ルーンTAをやる上で最低限のラインだと思います。

TA始めたてなら700位以降のmorgueが現実的で攻略手順も理解できるかと思います。(2年前と比べて今はプレイヤーのレベルが上がっているので一概には言えないかも)
更にそこから自分のプレイスタイルと似ているか模倣が可能そうなmorgueを見つけたら、それと同じようにプレイしてみることです。自分の方が上手くやれそうだ、と思えば自分なりの方法を掘り下げていけば良いし、ダメそうならほかのやり方を探せばいいだけです。

私の場合は、DCSSを始めた当初から近接職が好きでDDFiやDDGlを主にプレイしていました。これは恐らくNethackを楽しんでいた時にVal-Hum-Lawを好んでプレイしていた名残りでしょう。途中からヘプリアクルカナ信仰の祖霊を利用したDrFEにハマっていた時期もあったのですが、その時も近接職寄りのプレイスタイルでしたね。
15ルーンTAを始めてからは近接特化型で単純に強く、毒無効で序盤死ににくい&苦痛無効で終盤の攻略が楽なGhGlをプレイし始めました。

私がTAを始めた当初は100,000ターン以内に15ルーン脱出することすら困難と思っていたくらいで、akrasiacランキングに乗るのは不可能なんじゃないかと思っていました。それでも今の私があるのは、私と似た好きなプレイスタイルをしていたForgeling氏COBRA氏のおかげです。彼らのmorgueが私の攻略方法の原点でもあります。

彼らのmorgueなしには私がGh-Cheiや、GhGl^Okawaruといった組み合わせをプレイすることはなかったでしょう。お二方には本当に感謝しています。


2. 実力と知識と強運

DCSSの実力は、危機察知能力と死線の見極め力

akrasiacランカーなら敵が見えないからといってダンジョンの中央を堂々と歩くような真似はしないでしょう。
敵が1体見えたからといってすぐさま敵に近付いて戦うといったこともしないでしょう(近接職の場合)
倒せると思った赤色ユニーク戦でも想定以上に手こずれば、冷静に負けを認めてテレポ巻で撤退できるでしょう。
 
何より重要なのは今までのプレイで〇〇したら死んでしまった、その死んだ経験を次のプレイに活かすことです。活かすことができれば自ずと危機察知能力、死線の見極め力が高まっていきます。
これはDCSSのみならずローグライク全般で実力を高めることに直結していると私は思います。

知識を身に着ける

分からないことが出てきたときに私が参考にしているのはcrawl wikiです。大抵は強敵が現れたとき、どんな攻撃をし、魔法を詠唱してくるか、弱点はなにか等調べて戦況を把握します。それから各種族、職業の適正をみてどの組み合わせだと記録更新できるか考えます。効果がよくわからないアイテム、ステータス異常を調べたりもしますね。

個人ブログだとUltraviolent4氏のDCSS攻略記事が最高です。私が初めて15ルーン脱出したときも彼のブログを参考にして脱出することができました。UV4氏を知らなければ未だに15ルーン脱出すらできてないかもしれません。英語が読めて15ルーン脱出(TAとか抜きに)したいなら彼のブログは必読!!。(15ルーン脱出動画もお勧めです)

再現できない強運がトップスコアの下地になる

akrasiacランキングに載るだけなら強運は必要ないです、ちょっと運が良いな~くらいで充分目指せます。ただし、30,000ターン未満の上位記録を出そうと思ったら強運は必須と思われます。ケイブリアドス信仰なら問題ないですが、オカワル信仰だとかなりのアイテム運が求められるでしょう。

実際、私が30,000ターン台で脱出できた2回のどちらも序盤の獣階層までにエンドゲーム装備(地獄攻略以降でも通用する装備)を入手しています。(ひとつは+16水晶鎧、もうひとつは+9盾のアーティファクト)
なので30,000ターン未満で脱出しようと思ったらこれらを超えるアイテム運は前提の上で、ダンジョン運(戦いやすい地形が出る、ルーン分岐がすぐに見つかる)、ルーン階層運(特にパンデモ、アビス)、トラップ配置運等々の運勢に恵まれることが重要になります。

運の良さを意図的に引き出すのは無理なのでこればっかりはたくさん数をこなしてチャンスをつかむしかないです。

3. インプット&アウトプットの重要性(特にアウトプット)

インプットはwikiや攻略記事で情報収集をすること、アウトプットは実際のゲームプレイとそのゲームを通して学んだこと、経験したこと、新しく知ったことを何らかの形で言語化することです。また、ゲームプレイを録画してどこが上手くいったか、どこが良くなかったかを見直すのも上達につながるでしょう。(私は大体、3ルーン取れたところから画面録画するようにしています。)

アウトプットとして特におすすめなのは自分がDCSSをプレイしていて要所要所で感じたこと、思考状態、なぜその行動をとったかを文章にして書き残しておくことです。ただ箇条書きにして書き残すよりは誰か(自分自身でも良い)に伝えようと思って書くとより効果が期待できるでしょう。

初15ルーン脱出記事を書いて自身のプレイングを言語化したことで頭の中であやふやになっていたところが明確な理由をもってプレイできるようになり、15ルーンTAをする上での問題点や新たな課題に気づきやすくなりました。
 
更に、今年の3月末~4月中旬にかけてGh-Okawaru15ルーン失敗&攻略記事を書いた後、試しにプレイしたら自己ベストを更新できたので頭の中で考えているプレイングを言語化することが重要なのは間違いないと確信しました。

4. ランカー目指すなら数をこなして当然

akrasiacランキングに乗っている方はほぼ例外なく膨大なゲーム数をこなしています。

現トップであるSapher氏は3000回、上位常連のYermak氏は4500回(彼のすごい所はトップスコア狙いのプレイヤーにも関わらず17%という驚異的なクリア率を誇っているところですね)、スコアランキング実質No.3のCharly氏も4300回、コンボスコアNo.2である4thArraOfDagon氏はなんと15000回!!
15ルーンTAに飽き足らず、3ルーンRTAで圧倒的な実力を誇るp0werm0de氏は21000回!?(参考までに彼のRTA動画、もっと評価されるべき。もはやeSports!!)

上位ランカーがこれだけやってるんだから、私も彼らと同等かそれ以上にやらないと超えられない壁なんだと思ってとにかくゲーム数をこなす、これに尽きます。

私の場合、記録を出そうと思ったらまずは100回死んでみて(100回死ぬ前にTAできれば上出来です)、その組み合わせにポテンシャルを感じられば記録を出すために100回以降も続行するし、無ければ諦めようという気持ちでプレイしています。
別に100回死ななくても20回に1回くらいは「接待crawl始まった!!」となる時が来ます。その時にいかに冷静になって普段通りの実力を発揮できるか、そこに全てが懸かっています。
GhHu^Okaがまさにそれで、GhGlとほぼ同じ初期アイテムなのでGlと同等までとはいかなくてもそれに近いポテンシャルがあると信じてプレイし続け、なんとか記録を出せたという感じ。(結局150回近く死んだわけですが・・・)


5. 楽しんでTAする&モチベーションを保つ

やっぱり楽しんでプレイするのが一番ですね。楽しくなければ3年もプレイしてないです。DrFE^Hepのようなネタ構成をプレイしている時は純粋に楽しかったのですが、ターンアタックをしている今は、楽しんでいると同時につらいというのが正直な感想です。

ゲームスタート、やっぱり始まりはワクワクしますね、ここから私の15ルーン脱出物語が始まるのか、と。ですが、大抵は5~7階層あたりから現実が見え始めてきます、やっぱり今回もだめだったよ、と。
 
序盤は寺院が見つからないことに悩まされ、獣分岐では耐電に悩まされ、中盤は宝物庫5層に悩まされ、終盤は深淵ルーンや悪魔ルーンに悩まされ、最後はZot5層のテレポトラップに悩まされ・・・。
 
じゃあ、いったいどこで楽しんでいるのといわれたら、実は悩んでいる時が一番楽しいのかもしれません(自分で書いておもったんですがマゾい)

15ルーンTAは限られた資源を駆使して、いかに早くZotまでの道のりを攻略できるかを楽しむゲームだと思います。普通に15ルーン脱出するなら階層全探索して物資を好きなだけ集められますが、ターン制限を課すことで入手できる物資に制限がかかりサバイバル要素が追加される感じが気に入っています。
他のランカー上位勢がどういう思いでTAしているかはわかりませんが、みんな楽しんでやってるんじゃないかな、少なくとも私はそうなので。

ただ、楽しいという気持ちだけで続くか、といわれるとそれは難しいんじゃない、とは思います。モチベーションを保つために適切な目標設定が大事です。

TAを始めた当時はとりあえず100,000ターン以内の脱出を目指しました。それを達成したら次は今の自己ベストから無駄なターン消費を減らして(探索範囲を狭めたり、死肉回収に上限を決めたりして)少しでも短縮する努力をしました。思いついたターン短縮方法を編み出しては試して攻略するのを繰り返していたらとりあえず40,000ターン台で脱出できるようになりました。

そこからターン短縮のアイディアが思いつかなくなり、30,000ターン台の壁にぶち当たります。

じゃあ、30,000ターン台で脱出は可能なのか。それを確かめるために15ルーン脱出は出来なくて良いから、各分岐でベストを尽くせばどれだけ早く攻略できるのかを試すことにしました。目標の細分化というやつです、それを今年の3月にやっていました。
幾度のチャレンジを試み、私の中で出た結論は、

スタート~獣2分岐クリア:9000ターン
宝物庫:3000ターン
スライム:1000ターン
地下墓地~霊廟:3000ターン
パンデモニウム:3000~4000ターン
アビス:200~1000ターン
地獄:4000~5000ターン
Zot~脱出:2000ターン
計:25200~28000ターン

となり、30,000ターン台脱出は全階層でベストを尽くせば可能ということが判明しました。(※これは道中の移動ターン数を考慮してないので、今のGh-Okawaruのやり方だと20,000ターン台脱出はかなり厳しい)
このように30,000ターン台脱出という大きな目標を、各分岐〇〇ターン以内で攻略するという複数の小さな目標に分割しました。こうすることで達成難易度が緩和され、結果的にモチベーションの維持につながったと思います。

4月もしんどい思いをしながらもプレイし続けた結果、強運に恵まれた2回のゲームで30,000ターン台脱出を達成できました。

私自身、15ルーンTAで記録を出すまでに何度も何度もしょうもない死に方をして「もうこのゲーム、2度とやんないっ!!」ってなったことは何十回もあります笑。それでも再び戦場に戻ってこれたのは、冷静に自身のプレイングを振り返り、「もう少しうまくやれたんじゃないか」「まだまだ改善の余地はあるんじゃないか」と考えを改め、向上心を持ってプレイし続けられたことも一つの要因だったんじゃないかなと思います。

追記(5/11)
この記事を書いていたときは達成感で満たされやりきった感で終わってますが、私のGhTA、ここで終わらないつもり。20,000ターン台で脱出している方々のmorgueを見て、まだまだGh-Okawaruも細部でターン短縮できるポイント、あるじゃん!!って思いました。
ということで次の2つの目標が決まりました。一つはGh-Okawaruで30,000ターン未満で脱出してYermak氏の種族スコアを更新すること。そしてもう一つはOkawaru信仰のトップスコア更新、これも狙っていきたい。

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